土づくり
土づくり
野菜の生育に欠かせない土の条件の1つ目は、ふかふかとした土であることです。何故なら、適度に隙間が空いている土であってこそ、植物が水分を補給し易くなるからです。また、適度な隙間があるということは保水力と排水性があるということですが、春はみんな総出で土を耕します。
畑に沢山住んでいるもの
畑に沢山住んでいるもの
微生物はそこかしこに存在しています。もちろん、田んぼや畑には微生物がいっぱいです。この微生物が活発に活動していることが良い土の条件です。何故なら、土に棲む微生物が有機物を分解することによってふかふかの土になるからです。また、微生物が植物の栄養を吸収し易くする役割を担っています。
菜の花
菜の花
北海道では菜の花をよく見かけますが菜の花は土にすき込みます。何故、土にすき込むのかというと、菜の花の葉や茎が土の中で微生物によって分解され、畑で栽培される作物の栄養分になるからです。また、葉や茎が土のなかの微生物の活動を促進、土壌の通気性や通水性を高めてくれます。
ホワイトアスパラ収穫
ホワイトアスパラ収穫
太陽の光を浴びてすくすく育ったのがグリーンアスパラガス。一方真っ暗な土のなかやトンネルの中で栽培するのがホワイトアスパラガス。同じ品種ですが味わいも、食感もまったく異なります。なお、アスパラガスは古代ローマ時代から食べられてきました。北海道では春を告げる野菜として珍重されていますがホワイトアスパラの収穫は陽が昇る前に始めます。何故なら、ホワイトアスパラが太陽を浴びると紫色に変色し、商品価値が下がるからです。
春の楽しみのひとつ
春の楽しみのひとつ
春の農場のまかないの人気料理はチキンスープに生姜と干し椎茸の戻し汁を入れ、塩胡椒して味を調え、ここにホワイトアスパラガスを入れて蒸します。昆布出汁を変えるとさまざまな風味を味わえます。また、スープを含んだホワイトアスパラに片栗粉をつけて高温で揚げる。これを食べた瞬間、濃厚なスープが口の中に溢れだしますがホワイトアスパラを食すのは春の楽しみの1つです。
似て非なるもの
似て非なるもの
ホワイトアスパラはスポンジのような食材ですからさまざまな調理が楽しめます。一方、グリーンアスパラガスは調理法が限られます。また、ホワイトアスパラに比べて味を染み込ませるのに時間がかかり、色が飛びやすい食材ですがホワイトアスパラは色が変わりにくいし、旨味成分を食材のなかに入れ易く、使い勝手がいい代表選手ですから、調理職人に人気がある食材です。
えごまの葉
えごまの葉
カムジャタン、プルコギ、サムギョプサル、えごまの葉の醤油漬け等、韓国料理になくてはならない野菜です。なお、えごまの葉にポリフェノールの仲間であるロスマリン酸が豊富に含まれています。このロスマリン酸には、抗酸化作用や抗炎症作用があり、アレルギー反応を抑えてくれます。また、近年では、脳の機能や健康を維持する働きがあることが明らかになりましたがえごまの葉を美味しく食べて体の中から健康にしていきましょう。
唐辛子の花
唐辛子の花
北海道ボクデンファームで栽培している唐辛子はキムチ用の唐辛子です。唐辛子の花は6月から8月にかけて白色の小さな可憐な花が咲き、私たちを楽しませてくれます。花が咲いたのちに唐辛子の果実が実っていきます。農場に来られた方は「唐辛子に花が咲くことを始めて知った」という人は少なくありませんが唐辛子は目で楽しみ、果実も楽しむことができる野菜です。
韓国かぼちゃ
韓国かぼちゃ
北海道ボクデンファームで6月から8月にかけて収穫されますが、韓国かぼちゃのことを韓国では「ホバク」と言いチジミ・ジョン・チゲ・スープ・粥等さまざまな料理に使用します。加熱調理すると果肉がさらに柔らかくなり、味も食感もズッキーニに似ており、さっぱりした味わいです。また、果肉だけでなくタネや皮も柔らかいのでヘタの部分を取り除けばまるごと食べることができる野菜です。
ズッキーニ
ズッキーニ
ズッキーニは北海道ボクデンファームで6月から8月にかけて収穫されますがチジミ・ジョン・チゲ・ナムルに使用します。ズッキーニは韓国カボチャ同様淡白であっさりした味ですが、実は体に必要なさまざまな栄養素が含まれています。とくに高血圧やむくみ対策になるカリウムが含まれていますからむくみを防いだり、高血圧を予防する効果があります。
とうもろこし
とうもろこし
北海道ボクデンファームで8月から9月にかけて収穫されます。とうもろこしは、アメリカ大陸原産で15世紀末にコロンブスが発見し、これをヨーロッパに持ち帰ったことによって広まり、日本に16世紀終わりごろに伝わり、全国に広まりました。国内のトウモロコシの収穫量は北海道がダントツの1位ですが、人気がある品種は甘くて実が柔らかいハニーバンタム種です。最近はそのなかでも超スイート系の未来やホワイトが注目されています。
唐辛子
唐辛子
北海道ボクデンファームで7月から10月にかけて収穫されます。唐辛子は色・形・大きさなどが多様で辛みも超激辛から辛くないものまでありますが、いずれもビタミンCやカロテンが豊富で栄養的に大変優れている野菜です。また、近年は辛みの成分のカプサイシン酸の抗酸化作用などの機能性が注目されていますがキムチや薬味として食すだけではなく、積極的に料理に使用し、大いに食したいものです。
唐辛子栽培のアドバイス
唐辛子栽培のアドバイス
唐辛子はピーマンより高い温度を好みます。15℃以下では生育が非常に遅くなり、若い株は霜にあうと枯れます。しかし、大きくなった株はある程度の低温に耐え、晩秋まで生育することができます。また、唐辛子の栽培時期は25から30度。生育適温は20から30度で暖かい気候を好みます。なお、種まきは2月末から5月で収穫時期は6から11月ですが低温では育たないので定植はゴールデンウイーク以降にすればよいでしょう。
ディープインパクトの故郷
ディープインパクトの故郷
北海道ボクデンファームのそばに駿馬ディープインパクトを育てた社台ファームがあります。腹が立った時や眠れないときは、ここに行き馬を見ますが雄大な自然のなかで駿馬が走る姿を見ると「俺はなんと小さなことで悩んでいるのか」と思いを新たにし、気分をリフレッシュすることができます。
白菜の収穫
白菜の収穫
北海道ボクデンファームでの収穫時期は10月。白菜の原産地は地中海沿岸ですが当時はツケ菜のような形をしていたそうです。これが中国に渡り11世紀頃に現在の結球型の姿になったそうです。日本には明治初期に伝播し、栽培が始まりましたが冷涼な気候を好み、生育温度は20℃前後。葉が巻き始める結球期の気温は15から17℃前後が最適です。なお、越冬白菜は葉の上部をひもで縛ることで葉の凍結を防ぎ越冬させますが、北海道では10月末から11月の初旬にこの作業を行っています。
えごまの葉の収穫
えごまの葉の収穫
北海道は10月中旬頃に初霜がおります。霜がおりると葉の部分の水分が凍結し、葉が黒ずんでしまいます。この画像は霜がおりた日に撮影しましたがえごまの葉を摘んでいるのは、お遍路さんこと、高橋君。この日は何が嬉しいできごとがあったのでしょうか。満面の笑みを浮かべています。なお、えごまは大葉と同じシソ科の一年草。原産地は東南アジア。日本では種から油を取るために古くから栽培されていたそうですがカムジャタン・プルコギ・サムギョプサル・えごまの葉の醤油漬けや味噌漬け等、韓国料理になくてはならない野菜です。
秋耕と春耕
秋耕と春耕
田んぼの苗づくりは、田植えの時期に合わせて並行して進めていきます。田んぼの準備は稲刈り後の秋耕から始まり、稲刈りの後、秋から冬にかけて稲わらを田んぼにすき込みます。そして春の気温が上がり始めた頃、出芽した雑草を田んぼにすき込み、土に残渣を分解させるために耕します。秋耕・春耕のタイミングで稲の栽培に適したpH値をチェックします。また、春は水田に貯める水が外に漏れださないよう、水田の境に泥土を塗り、田んぼをつくります。
田んぼは日本の宝
田んぼは日本の宝
「稲作開始時期から国家の成立まで」と「室町時代から江戸時代にかけて」2度、各地で新田開発ブームが起きました。高い土地を削って低い土地に土を盛り、人が住める平野に変える。水路をつくりこれを管理し、水田地帯にする。日本各地で開拓が進んだのは農民たちのお陰です。
田んぼは日本の宝Ⅱ
田んぼは日本の宝Ⅱ
農民が水田を各地につくるなかで日本の国土の姿が形成されていきました。ですから、私たちが最初から平らな土地だと思っているところも、最初から川だと思っているところも、美しい田園の風景も、農民が心血を注いで開拓し、田んぼづくりを通して私たちに日本の宝を残してくれたのです。また、日本各地に急斜面がありますが水田が土砂の流失を受けとめ、防いでくれていますが田んぼは国土を守る役目も果たしているのです。